人生・キャリア

対極的なAさんとBさんの 産休・育休取得(★1/24追記★)

仕事で産休に入るにあたって思い出した。

私が社会人になってから、職場の身近な先輩が2人、産休・育休に入った。


1人は同じ部署で、一緒に働いていた女性。
仮に、Aさんとしよう。

数年前、私がリーダーで、宿泊出張を伴う大きいプロジェクトを進めていたのだが、そのメンバーにAさんは入っていた。

ある日、「◯◯運ぶのを手伝って〜!」と声がかかり、みんなで運ぶ中、Aさんは席を立たなかった。
私は「あれ?もしかしてご懐妊?」と思ったが、本人が言わない限り、こちらから聞いてはいけない気がしていた。
単に、体調が悪いだけかもしれないし。
仕事が立て込んでいて手伝う暇がないだけかもしれないし。


宿泊を伴う出張まで1週間を切った頃、Aさんが目を腫らしながらデスクに座っていた。
同僚に聞くと、どうやら上司に呼び出されたらしい。
「Aさん、大丈夫ですか?」と声をかけると、「大丈夫……ごめんね。」と返ってきた。


翌日、上司から
Aさんと、話をした?」と聞かれた。
私は頭の中が「?」でいっぱいだった。
私、何かやらかしてしまったのか????

すると、上司が大きなため息をついた。
「Aさんからえだまめさんに、昨日のうちに伝えておいてほしいと言ったんだけど……。
このままだと、リーダーのえだまめさんに迷惑がかかるから、僕から伝えるね。

Aさんね、妊娠してるんだって。だから、来週の宿泊を伴うプロジェクトにはいけないんだって。

うちの部署は人数が少ないから、Aさんの代わりに行ける人を、これから探さないといけないんだけど、直前すぎるから、他部署から人員を引っ張ってこれるか分からない。Aさんがいない想定で、プロジェクトを進めてくれる?」
と言われた。

私は、その時に色んな感情が渦巻いた。

「えっ、4日後なんですけど!!!」

「こっそり、私にだけ報告してくれたら、抜けても大丈夫なようにプロジェクトを勧められたのに。」

「妊娠発覚した時点で、宿泊もあるし、遠いし、行けないと思わなかったのかな?」

「つわりとか、体調辛くなかったかな?もう少し早く報告してくれたら、もっと気遣いもできたかもなぁ。」

「同じ部署で、リーダーやってる私に、内緒なんだけどね、と妊娠を報告してくれたら、私は心から喜べたのになぁ。私って信用がないのかな。」

「昨日泣いてたのは、色んな葛藤があったからなのかな?昨日とか、今日の朝とか言ってくれたら、Aさんに対しての心理的フォローと、プロジェクトメンバーに対する物理的フォローもできたのになぁ。」

その日、Aさんは私と雑談はしたが、妊娠報告はなかった。

結局、Aさんは翌日の朝礼で、妊娠報告をした。

「本当は安定期に入るまで言いたくなかったんですけど、私は妊娠しています。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。」

みたいな挨拶で、Aさんの
仕事の出来なさとか、
気遣いのできなさとか、
Aさんの人柄を表した報告だなぁと思った。


Aさんは、私にプロジェクトのことを謝りもしなかった。
ごめんね、って一言伝えてくれたら良かったのに。
そしたら、笑って気にしないでくださいって許せたのに。
あと3日後なのに、ぴえん😭状態だった。(Aさんが言わないから、報告まで勝手にプロジェクトの変更ができなかった。メンバーにも秘密だろうから相談もできず、モヤモヤしてたよおおおお!!!)
私はAさんの抜けた穴を自分自身でカバーしなくてはならず、残業&残業な日々を続け、出張の日を迎えた。


妊娠した今なら、少しだけAさんの気持ちも分かる。


Aさんは、結婚して3年が経ち、36歳だった。
不妊治療をしていたり、流産の経験があったのかもしれない。
安定期に入るまでは報告するのが怖かったのかもしれない。
だから、妊娠報告で「安定期に入るまで言いたくなかった」なんて枕詞をつけてしまったのかもしれない。
本人に聞いたわけではないから、憶測でしかないけれどね。


Aさんは、突如職場に来なくなり、2ヶ月の病気休暇を取得して、そのまま産休に入った。
職場の荷物の片付けは、女性職員で行なった。取りに来ることもなく、段ボールに詰めて女性ロッカーに置いたままだった。
管理職等にも「電話はかけてこないで!」と言ったらしく、仕事の引き継ぎは手紙のみ。(しかも返信は来ないという……😭)
私の部署や職場は多くの迷惑を被った。


Aさんは臨床心理士ながらも、人の気持ちに寄り添うことがあまり上手ではなく、トラブルメーカーだった。
クライアントからのクレームも多かった。
私よりも経験年数は多いが、リーダーを務めることもなかった。
同僚からの評判もすこぶる悪かった。


出産後も1週間以上経ってから
Aさんの実母が職場に出産報告の電話をしたそうだ。

そんなAさんだったから、
「産休から戻ってこないで、辞めたらいいのに」
と多くの人から言われていた。

Aさんの産休代替はとても良い方だったので、
「Aさんが戻ってこなければ、代替さんが長く居れるけど、いつ戻ってくるんだろうね〜。」
と煙たがられていた。

Aさんは保育園が急遽決まり、2年は休むと言っていたのに1年後に戻ってくることになったことも、風の噂で爆発的に広がった。
みんなAさんが戻ってくることを嫌悪し、代替さんが居なくなることを悲しんだ。

「2年か3年休むって最初から言ってたのに1年で保育園入れたなんて、子育てが辛くなったんじゃない?あの人、母性もなさそうだもんね〜。」なんてお局様に言われていた。


Aさんは職場復帰してからも、私にプロジェクトで迷惑をかけたことを謝らなかった。
職場復帰の全体挨拶もなく、昨日までそこにいたかのように振る舞った。
普通に「おはようございます」と出勤して席についていた。
Aさんが持ってきたであろう、挨拶菓子のベルンのミルフィーユが1個、ぽんと机に置かれているだけだった。


同僚たちは「Aさん、図太い神経してるよね。私だったら、あんなに周りに迷惑をかけて産休育休とって、しれっと職場復帰なんて出来ないよ。」と話していた。


妊娠している今だからこそ、病気休暇は
切迫早産だったのかな?とか
マタニティブルーだったのかな?とか
つわりが辛かったのかな?とか
色んな想像ができるが、あの頃は

「Aさんは病気休暇を取得することになりました。そのまま産休・育休に入られるそうです。電話連絡をしないでほしいそうなので、手紙でやりとりすることになります。」
としか聞かなかったし、
何があったか今更聞こうとも思わないから聞かないけれど、もう少し上手く立ち回れたら良かったんじゃないかな?と思う。


私ならこうしたな、ということが次々と思い浮かぶ、Aさんの産休・育休だった。


次に妊娠したのがBさんだった。
部署は違えども、私と仲良くしてくれる先輩で、気遣いのできる方だった。

Bさんは、妊娠してすぐ、職場に報告をした。

「現在妊娠8週と、本当に初期の段階なので、これから何かあるかもしれませんが、子宝に恵まれました。
初めての妊娠で、体調面や仕事面等、様々な場面でご迷惑をおかけしてしまうかもしれません。
でも、体調の許す限り、出来ることを精一杯頑張っていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。」

というような挨拶だったと思う。
Aさんの時には拍手があったか覚えていないけれど、
Bさんの挨拶には拍手があった。


先輩は事前に、LINEで内緒にしていてほしいんだけど…私に妊娠報告をしてくれた。
私は本当に嬉しくて、次の日先輩にこっそりおめでとうございますと伝えたりした。


早い段階でBさんは妊娠報告をしてくれたおかげで、仕事面でフォローができた。(部署が違うから限りはあったけれど。共通する仕事は少しはあるので)

「このあと私がやっておくので、先輩は明日、確認だけお願いします!早く帰ってゆっくり休んでくださいね!」
「Bさん大丈夫ですか?仕事代わりましょうか?」
とか、Aさんの時と比べて、少しは気遣いができたと思う。


Bさんは、産休ギリギリまで働き、
産休前の最終勤務日に
部署の方々一人ひとりに感謝を伝えながら、
手書きのメッセージ付きのお菓子を手渡してくれた。
Bさんの気持ちが、とても嬉しかった。


出産報告も、Bさんが直前職場に電話で伝えたらしい。
◯月◯日何時に出産、母子ともに無事、◯gの女の子、ということを朝礼で上司が伝えると拍手がおこった。

しばらくして、女の子の名前と、顔写真の写真が職場に掲示され、私たちの職場は温かく幸せな雰囲気に包まれた。
みんな写真を見ては、かわいいね〜と目元が緩んだ。

Bさんが職場に戻ってくることになった時は、
Aさんのように煙たがられず、歓迎されていた。

Aさんと、Bさんの違いは何だろうか?

答えはたくさんあるだろうが、1番は

周りへの気遣い

だと私は思う。


職員から不満爆発だったAさんの産休・育休と

温かい気持ちになったBさんの産休・育休は

対極だったなぁと思う。良い勉強になったよ。

私はBさんのように振る舞いたいと思った。

Bさんのように気遣いのできる人でありたいと思う。

職業柄、としてもそう思うが、

人として、気遣いのできる人でありたいと思う。

産休を3週間後に控えた私は、

産休に入る時に配るお菓子を考え始めた。

Aさんはお菓子なし

Bさんは他部署の私には自由が丘フェーブの豆菓子(350円くらい)だったが、同じ部署の方にはもう少し高価なものを渡していたようだった。

インターネットで産休前のお菓子相場や人気なお菓子を検索すると、

1人100円が相場だという。

・ベルンのミルフィーユ
・ゴディバのチョコクッキー
・ユーハイムのバウムクーヘン
・ヨックモックのシガール
・アンリシャルパンティエのフィナンシェ
・ガトーフェスタハラダのラスク
・鎌倉紅谷のくるみっこ
・鎌倉半月のゴーフレット

などが人気のようだ。
春の異動の時期に、
お世話になりました〜とか
よろしくお願いします〜とか
旧職場、新職場に持っていくお菓子のラインナップだなぁ……と思ってしまったこと、

そして、個人的には帰省のおみやげでもらう「博多通りもん」や「京都の阿闍梨餅」ほどテンションが上がらないラインナップだなぁ……と思ってしまったので、


金額ではなく気持ちだとは思ってはいるけれど、
予算を300円くらいにしようと思った。


私の職場は30人いないし、同じ部署も10名程度。

だからお金をかけられるのだけど💦

私は地元の、どのお菓子も美味しいと思っているお菓子屋さんのお菓子詰め合わせを配ることに決めた。

奇数に拘りたかったので、お菓子3個とお菓子5個の2種類の詰め合わせを作ってもらった。

同じ部署の人たちには、500円程度のお菓子詰め合わせを。

他部署の人たちには、300円程度のお菓子詰め合わせを。

メッセージカードに、一言になってしまうかもしれないが、お礼の言葉を添えて、
直接みなさんに、感謝の気持ちを述べながら渡したいと思う。

画像1


春に部署や職場を異動する時とは違い、
年度の途中だし、
誰かに負担をかけてしまうことになるし、
妊娠中に色んな配慮をしていただいたことで、
無事に産休育休を迎えられる訳だから、
私は100円よりお金をかけようと思った
けど、

とある相談サイトには
お金をかけられると、出産祝いを渡さなきゃと負担を感じる
とか
お菓子なんていらないから、配る必要がない
とか
後輩が同じようにしなくてはいけなくなるから、その辺も考えろ
という意見もあり、なるほどなぁと思った。




何が正解とか、

何が間違いとか、

そういうことがないプチギフトだからこそ

何よりも自分の後悔がないように、


感謝の気持ちをしっかり伝えられるものを選んだつもりだ。

私はこの職場で働けて本当に良かったと思っている。

そして、出産後もこの職場に戻ってくるつもりだ。

今まで私を社会人として成長させてくれたのはこの職場だし、

人に恵まれていると思えるほど、たくさんの仲間に支えていただいた。

私の仕事は「母になる」「子育てをする」経験が、きっとプラスになる。

相談に乗るときに、今よりもっとお母さん方の気持ちに寄り添えると思う。


だから、今までの感謝を伝え、産休・育休に入り、

戻ってくる時は、女性として、母として、成長していたい。


どうか、お菓子を職場の方が喜んでくれますように。

どうか、温かく産休に送り出してくれますように。

どうか、育休から戻ってきた時も温かく迎え入れてもらえますように。

そう願っている。

産休まで、残りあと少し。

悔いなく仕事をやりきりたい。

ーーーーー1/24追記ーーーーー

この記事を読んだフォロワーさんが
「私はAさんのように、神経図太いって思われてるんじゃないか。」と落ち込んでいるツイートを発見した。

ぬおおおおおお!!!
しょげないでよ、ベイベーーーー!!!!!
って気持ちになりました。



落ち込ませるため(?)に書いたのではないですし、
自分だったらどうするか?
を考えて読んでくれたらいいなと思います。


例えるなら、「道徳」のようなものだと思うのです。
みなさん、覚えていますか?
中学校くらいまで「道徳」という教科が存在したことを。
私の中学では、道徳の教科書を読んで、プリントに意見を書いて、書いたことを発表する…みたいな授業が多かったなぁ。
ビデオを見ることも結構多かったけど。

教科書を読んで、書いたことを発表するんだけど、
国語という教科と違うのは
正解がない!というところなんですよね。

国語には
・登場人物の気持ちの正答
・筆者の意見や考え
などがある訳じゃないですか。
テストやセンター試験とかでは、必ず正答は1つじゃないですか。

でも、道徳は、正解や不正解ってないんですよね。
みんな違ってみんな良いんですよね。
自分はどう考え、どう行動するか?的な思考力とか、公平さとか、公正さとかを重視した教科だったと思います。

「へーーー、そんな考え方もあるんだ。」とか
「なるほどね、反対の意見だったけど、そんな見方とできるわねー。」とか
自分の視野や考え方が広がる感じ?が結構好きでした。(国語のディベートとかもそうなんだけど。)


例えば、「出生前診断で障害を指摘されたら産むか?産まないか?」とか「安楽死は善か?悪か?」とか、
それこそ色んな答えはあるけれど、
正解や不正解ってないと思うんですよね。

今回のAさんと、Bさんの話もそうだけど、
正解や不正解はないんですよ。
Aさんが悪で、Bさんが善でもない。
反対にAさんが正しくて、Bさんが間違ってる訳でもない。



私は、どちらかというと行動はAさん寄りです。
つわりで仕事を休んだし。(月曜日が鬼門だった)
年末には切迫早産で自宅安静で5日休んだし。
お腹が張りやすいから休ませてもらうこともあるし。
なるべく有給消化したくて、結構使ったし。
通勤緩和してもらって、早く帰ってるし。

Bさんみたいにつわりがなくて、トラブルもなくて、仕事バリバリしてる訳ではないんですよ。
(Bさん、まじで妊娠イージーモードで、トラブルは皮膚が痒かったくらいらしい。(それでも妊娠線すら出来なかった)つわりも初期も後期も無し、しいて言うなら眠かった?くらいらしい。羨ましい。)

妊娠出産に限りませんが、
人によってそれぞれ違うから、人と比べても仕方ないんです。
妊娠中、全く同じような症状で同じ日数悩まされる人って、いないと思うんです。
人は人!自分は自分!なんです。



この記事で伝えたかったのは
私は対極なAさんとBさんという2人の先輩の前例があったから、私は「こうしたい!」と思えたことがありがたかった、ということです。


AさんとBさんの行動から、気づきがあって、
そこから学ぶことがあって、
自分はどう思い、どう行動するか……といったことを考えられた✨ということです。


だから、
「私はこう思ったから、こう行動するんだ!」
ということを、この記事では書いたつもりです。


文章力がないので、伝わらないのが悲しいけれど…😭


きっと、私の職場に産休育休を取る方がいなかったら
私は、気づきも、学びも、なかったと思います。

どう行動したらいいか、手探りだったと思います。
だからこそ、この2人の存在はありがたいんです。


Aさんサゲ、Bさんアゲをしたくて、書いたわけではないんですよ。
自分はAさんか?Bさんか?を考えてほしくて、書いたわけでもないんですよ。


産休育休を前にした妊婦仲間さんたちが
私と同じように、
「自分はどうするか?自分はどうあるべきか?」
ということを考えてくれたらいいな🌸と思います。







正解はないし、不正解もない。

だからこそ、悩むことだろうし、考えたらいいことではないか?と私は思います。

私はこう思い、こう行動したい!っていう意思表示的な
私なりの答えを書いた、自分の価値観ダダ漏れーーーーな記事でした💦

読んだ人を傷つけたかった訳でも、
嫌な気持ちにさせたかった訳でもないから
それを分かってくれたら嬉しいです。