妊娠糖尿病

妊娠糖尿病にならないためには?

どうしたら妊娠糖尿病になるか、ご存知でしょうか?

甘いものを食べすぎたから?
食生活が良くなかったから?
生活習慣が悪かったから?

残念ですが、どれも違います。

甘いものを食べたせいでも、
食生活や生活習慣が悪かったせいでもありません。

胎盤の働きのせいです

胎盤のある妊娠中だけ、血糖値の上がる病気が「妊娠糖尿病」なんです。


だからこそ、
「どうしたら妊娠糖尿病にならないの?」
「何で妊娠糖尿病になったの?」
という問いに関しては、「体質だから」としか答えられません。

妊娠糖尿病は、体質によって、誰でもなり得る病気です。

ある文献によると、妊婦の12%が妊娠糖尿病と診断されているそうです。


もしも、糖負荷試験で再検査になってしまったり、妊娠糖尿病と診断されてしまっても、
自分のことを責めないでください。


あなたの食生活や生活習慣のせいではないんです。
あなたは何も悪くないです。


妊娠したことによって出来た胎盤の働きの影響で、妊娠前と違って血糖値が下がらなくなっているのです。

胎盤が大きくなる妊娠後期に近づくほど、血糖値は上がりやすくなってしまいます。
(インスリンの働きのせいです。詳しくは調べてね。)

だから、妊娠中期に糖負荷試験をする病院が多いのだと思います。

先程、妊娠糖尿病は「体質のせい」と書きました。
遺伝(親族に糖尿病の方がいる)や年齢などが原因と言われています。


もし、妊娠糖尿病と診断されて、
自分のことを責めている方がいたら
それは違うよ!!
あなたのせいじゃないよ!!!
と声を大にして言いたいです。


もしかしたら、遺伝で妊娠糖尿病になった方も
実の母から
「私は妊娠糖尿病になんてならなかったけどね〜」
と言われることもあるかもしれませんが、
絶対気にしないでくださいね!

昔は今よりも妊娠糖尿病の診断基準が緩かったんです。今は厳しくなったんです。
(今は1ポイント陽性でも妊娠糖尿病と診断されるが、昔は2ポイント陽性でなければ妊娠糖尿病と診断されなかった。)

もし、3500g以上の体重で出産していたら、あなたの母も血糖値が高かったのかもしれませんね。

ちなみに、「妊娠糖尿病」という病名だからか、
尿検査で糖尿がプラスだったら妊娠糖尿病と診断されると思っている方がいるようですが、それはあり得ません。
私は妊娠糖尿病と診断されていますが、1度も健診で糖尿がプラスだったことはありませんよ。
尿検査ではなく、血液検査の随時血糖や空腹時血糖、糖負荷試験によって、妊娠糖尿病と診断されます。
だから、定期検診の尿糖の項目に一喜一憂しなくて大丈夫です。


検診で糖尿プラスが度重なり、赤ちゃんも標準より大きめだった場合などは、医師から指摘され、糖負荷試験をすることになるかと思います。
もしも尿糖がプラスでも、医師から何も言われなければ大丈夫だと思います。
直前に甘いものを食べると、尿糖が検出されることも多いようです。

妊娠糖尿病のリスクはたくさんあります。
産後糖尿病に移行したり、難産になったり、赤ちゃんが低血糖で生まれてきたり。。。

(あまり書くと怖くなってしまう方もいるので、気になった方のみ、下記リンクをどうぞ。妊娠と妊娠糖尿病 | 国立成育医療研究センター妊娠糖尿病について患者さん用QandAです。www.ncchd.go.jp


自分のためだけでなく、赤ちゃんのために、
妊婦糖尿病と診断された場合、
血糖値が高くならないようにコントロールしなければいけません。

では、どうしたら妊娠中の血糖値のコントロールができるのか?

大きく分けると、
①食事療法
②インスリン療法
の2つだと思います。(妊娠中は無理して運動するのは良くないので、運動療法は選択肢から外します。)

私は、インスリン注射を打っていません。
食事で血糖値をコントロールしています。

では、どうやって食事で血糖値をコントロールしているのかを、今後書いていきたいと思います。